公園そのものを舞台にする演劇 “small metal object”を見てきました

先日、池袋エリアを中心に、東京の多彩で奥深い芸術文化を通して世界とつながることを目指した都市型総合芸術祭「東京芸術祭2018」のプログラムとして上演された、「samll metal object」という演劇を見てきました。

演じるのはオーストラリアのBack to Back Theaterという劇団で、知的障がいを持つと考えられる俳優さん達が出演しています。 https://backtobacktheatre.com/

舞台は劇場などではなく、なんと池袋西口公演そのもの。公園の端にステージが組んであって、観客はそこに座ってヘッドフォンをつけて、目の前の公園の広場の「どこか」で行われる「何か」のやり取りをじっと「見て」「聞く」ことになります。演者さん以外は全員、ふつうの通りがかりの人。近くのビックカメラの呼び込みの声も、広場を横切ろうとする観光客、ビジネスマン、ホームレスらしき方も、全て本物であると同時に、舞台演出でもある、という頭が混乱しそうな状況。

ヘッドフォンの中にしか音がないので、通行客は本当に、そこで何かが行われていることに気づきません。観客席の存在に気づいた人は、ヘッドフォンをつけた数十人の観客がずっと広場を固唾をのんで見つめているその異様さに驚いてこちらを見てくるのですが、他にスタッフらしき人もあまりいないので誰に聞いていいかもきっとわからず、みんな首を傾げながら立ち去っていきます。

これから行く人がいると良くないので内容は書きませんが、その「やり取り」の内容も事前に想像していたよりもだいぶ予想外でした(あえて何の前情報も入れずに行ったので)

見終わった後、かなり長い間、街やそこを行き交う人たちを見る目が完全に変わりました。正直、ちょっと怖くてその場から立ち去りたくなりました。演劇って全然詳しくないしもしかしたら自分の意志で見た人生初めての演劇かもしれないけど、これヤバイなあと。まだチケットあるかもしれないので、本当におすすめです。

池袋西口公演って初めて行ったけど、東京芸術劇場というのが隣にあって、かなりアグレッシブな一連のフェスティバルの中のイチコンテンツだったんだと後からちゃんと理解しました。最強のパブリックリノベ案件と呼ばれる南池袋公園といい、池袋・豊島区もカルチャー面の進化がすごいですね。

海外の色々なパブリックスペースでも同じように公演しているらしく、場所や観客による違いとかも見てみたいなと思いました。

 

 

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