3.11と子どもの本の作家たち 「あの日からの或る日の絵とことば」

先日、代官山蔦屋書店の絵本コーナーで思わず釘付けになるものを見ました。

それは、大好きな絵本作家荒井良二さんのイラストが表紙の、一冊の本と、その本の中に収録されている作家の方々の絵と文章でした。

書籍の発行日は2019年3月10日。あの日から8年経った今、あえてあの日何をしていたか、何を感じていたかを、現代を代表する絵本作家の方々が振り返る内容になっています。

震災に直接関係あるエピソードもあれば、一読すると関係ないエピソードもあります。

作家さんといってもふつうの人なんだな、と思うようなエピソードもあれば、さすが作家だ、こんなふうに物事を捉えるとは、というようなものもあり、それが逆にすごくリアルでした。

物語の中のようにハッピーエンドや奇跡が用意されているわけでもなく、一方でただ不条理さや理不尽さがあるだけではなく希望もあること、人間の強さや弱さ、直接被災をしてないことの後ろめたさ、それでもやはり辛いと感じる自分の心、救われた人と救われない人、あれから時間が経過したはずなのになぜかまだあの日に囚われているような感覚。

そういったきっと多くの人が感じている、でもうまく形にできないものが、絵と言葉で、表現されています。

どうすればいいのか、やっぱりわからないことがある。そして、それはきっと、この先も続く。でも、亡くなった方やなくしたものを背負って、生きていく。そのときこんな本が横にあるのはありがたいなと思いました。

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