「働く女子と罪悪感」 – 志と使命感を持って仕事をやられている先輩に最高に勇気づけられた話

先日、自分が2014年に会社で立ち上げたWomenwillというプロジェクトをスタート当初からずっと応援してくださっている浜田敬子さんと、これまた大ファンであるジェーン・スーさんの代官山蔦屋でのトークイベントにお伺いしました。

浜田さんと著書について

浜田さんといえば言わずと知れた元AERA編集長、そして現Business Insider Japan 編集長ということで、さらにテレビ地上波でのコメンテーターとしてもご活躍なので「キラキラ輝くメディア界の方」というイメージがありますが、昨年末に出された著書『働く女子と罪悪感 「こうあるべき」から離れたら、もっと仕事は楽しくなる』 https://goo.gl/wvUkNC では、ご自分のキラキラというよりはドロドロした過去や思いをウルトラ赤裸々に語ってらっしゃいます。

新聞記者時代の女性差別のひどさ、さらに時代が進んで社会状況が少しずつ変わってきても、それにより「女性社員への過剰な配慮」が逆効果を生んでいたり、女性上司として男性部下の扱いの難しさなど、「女性であるというだけでこれほど苦労しないといけないのか」という点を(自分は仕事で関わっている領域なので本来は一般の男性よりも知っているつもりでしたが)、改めてすごく痛感しました。

男女の差を越えて

一方で、少し角度を変えると、性別の差を越えて、「これは男性にも言えるんじゃないか」ということがたくさんありました。自分自身のモチベーションの保ち方、リーダーやレベルの高い仕事を打診された時の気持ちのつくりかた、合わない部下との接し方、チームのマネジメントなど。特にエピソードで出てくる、「管理職になりたくないと言う人が多いけど、自分より絶対その分野のことを知らない門外漢が自分の上に入ってきて本当にそれで良いと思うのか」というようなすごく具体的な問いかけは、男女関係なく「働く上で管理職を目指すべきなのか」「その先に何があるのか」という本質的な問いだと感じました。

さらに、浜田さんの新人時代のエピソードの「身の置き所がない感じ」が結構個人的に心に刺さりまくっていて、なぜかというとそれは外資系企業に初めて入った時に一人だけ英語ができずにノリや暗黙のルールのようなものに取り残されてる感じと近かったからです。(近いというのはあくまでこちらの勝手な感想ですが)。日本で、日本人で、男性でも、所属する組織の中でマイノリティでいることは起こりうるし、辛い。これは性別などに関係なく、本質的には誰にでも起こることだと思います。

メディアというものの価値と力

浜田さんの実績・キャリアからすれば、あとは大会社の役員になってふんぞり返っていれば安泰に暮らせるでしょうに、あえてこれまでやってこれらなかったデジタルメディア、しかも立ち上げにチャレンジされるという、もうちょっと正気の沙汰じゃない感じです(笑。

でも、浜田さんが書く文章の端々から、大きな物語なき今、「個人個人の物語にこそ価値がある」「ニュースは人の心の中にこそある」という思い、そしてメディアが時代をすくいあげて報じることで様々な変化・課題、あるいは可能性について考え、行動する人が増えてほしい、という強い思いを感じました。

トークイベントでのお話をお聞きしていても、常に目線の先には情報の受け手、いわゆる読者がいらっしゃるのを感じました。最近はいろんな事件のせいでメディアって「つくりての考えや感覚を受け手に一方的に伝える」という側面が目立ってますが、本来は「読者の声なき声を言語化し、翻訳し、代弁する」という受け手の側にとって救いや味方になるような機能が大きいと改めて感じました。

あえて呼ばせてください、先輩と。

浜田さんとは世代も業界も違うのですが、あえて先輩と呼ばせていただきたいです。志のない仕事はすべからくクソですが、常に志のある仕事をしていくのは難しい。それでも志のある仕事を正面切ってやられていて、個人としての矛盾や痛みもひっくるめて使命感を持って社会と対峙している先輩がいるのって、最高に勇気づけられることですよね。

過去のことも多いとはいえ、ここまでご自分のことを赤裸々に開示するのはとても勇気がいることだったのではないかと思います。先輩の勇気にめちゃくちゃ刺激を受けました。

皆さんもぜひ読んでみてください。仕事観が変わると思います。

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